ドクター・モローの島

●ドクター・モローの島

監督:
  • ドン・テイラー(『新・猿の惑星』)
出演:
  • マイケル・ヨーク(『オースティン・パワーズ』)
  • バーバラ・カレラ(『ネバーセイ・ネバーアゲイン』)
  • バート・ランカスター



男は難破した船からたった1人脱出し、とある島に流れ着いた。そこで出会ったのは天才科学者・モロー博士とマリアという女性。男は彼の家で厄介になる中、島の他の住人たちの雰囲気に違和感を感じていた。ある日、その理由が明らかになる。なんと島の住人たちは博士の実験で獣から人間に変えられていた獣人だった……!


『宇宙戦争』のH.G.ウェルズの同名原作を1977年に映画化した作品(※ちなみに本作以前にも『獣人島(モロー博士の島)』の題名で映画化されている)。遂にDVD化され、嬉々として即購入した次第。

うん、今観ても衝撃的。
技術的には今の方が圧倒的に表現力があるはずなのに、1970年代のこの手の作品の方が逆にリアルに感じる不思議。1996年にヴァル・キルマー出演でリメイクされた『D.N.A.』のあまりの出来にガッカリした記憶が蘇るわ。

(ちなみに『D.N.A.』は邦題。原題では『THE ISLAND OF DR. MOREAU』のままだったはず。ま、あんな内容では『ドクターモローの島』を名乗る資格はないですが)



さて、私の興味はラストシーン。
パッケージには「本DVDのエンディングはアメリカ劇場公開バージョンです」の文字。
※以下、完全なるネタばれなのでご注意

中盤でマリアが「この島を出ることは出来ない」と口にしていたことを踏まえて……本作のクライマックスは「男はマリアを連れて小舟で脱出した。長い長い漂流。マリアはぐったりして顔を伏せている。その時、大きな船影が見えた。男は船に向かって大きく手を振る……」というもの。



私が昔に観たこの後の展開は「「助かったぞ!」とマリアを見るが反応しない。心配して近付く男。振り返ったマリアの顔は獣人に変わっていた。そして男に襲いかかり……」というものでした。救助された後も船員たちを襲うのだろうか?などと想像させるラストでした。

しばらくして再び本作を観た時は「「助かったぞ!」とマリアを見るが反応しない。心配して近付く男。振り返ったマリアの顔は獣人に変わっていた」までは一緒。しかしその後は「獣人となったマリアはしくしくと泣き崩れる。呆然と立ちすくむ男……」に変わっててビックリ。

そして三度、本作を観た時は「「助かったぞ!」とマリアを見るが反応しない」まではやはり一緒。しかしその後は「男は船に手を振り続ける。しかしマリアが起き上がることはなかった……」という全くの別物でビックリ。つまりマリアは島を出ると獣人になるのではなく死んでしまうという設定に。

さ~て、本DVDのアメリカ劇場公開バージョンはどれだろうなぁと観てみたら「「助かったぞ!」とマリアを見る。顔を上げるマリア。男は船に手を振り続ける……」という何も起こらない終わり方であんぐり。え~っ、4パターンめですか? しかも一番つまらない終わり方だなぁ。



試写の反応でラストを差し替えるハリウッドが生んだバージョン違い(そう考えるとアメリカ人のセンスって……)。それはそれで面白いけど、観たいものを観れるようにDVDには全バージョン収録を切に願います。

★★★★

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