ナイト・オブ・ザ・リビングデッド最終版

●ナイト・オブ・ザ・リビングデッド最終版

追加シーン監督/脚本:
  • ジョン・A・ルッソ(オリジナル版脚本)
追加シーン撮影:
  • ビル・ハインツマン(オリジナル版墓場ゾンビ)
追加シーン出演:
  • スコット・ウラジミール・リシナ
  • グラント・クレイマー
  • アダム・ノックス
  • デビー・ロコン
  • ハイディ・ハインツマン
  • ビル・ハインツマン



その日、幼い少女に性的暴行をし殺害した男が死刑となった。少女の両親は男が埋められるところを見たいと墓場まで死体を運ぶよう頼んだ。両親と牧師が死体を後にした直後のことだった。穴を掘ろうとしたマイクとダニーの前で死体が動き出したのだ。そして男の死体は時を同じくして墓参りにきていた兄妹に襲いかかった……。


『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』に脚本で参加していたジョン・A・ルッソが『30周年記念バージョン』([最終版])と銘打ち、新たなプロローグとエピローグを付け加えた代物。

>>「オリジナル版と最終版の違い」

確か、オリジナル版で使用されたのと同じフィルムが見つかったのでそれを使って新撮したとかなんとか当時聞いた気がします。

付け加えられたのは主に「ビル・ハインツマン演じる墓場ゾンビの背景」「死体運搬役のマイクとダニーと食堂のロージーの物語」「ゾンビと信仰の関係について自説を説く牧師」の3点。



しかし当然ながらこれがまったくの蛇足。

バーバラたちを襲うゾンビは無個性な集団性こそが恐怖だというのに、墓場ゾンビに特殊な背景を付け加えてはバーバラを襲うことにまるで意味があるかのように映ってしまいます。

マイクとダニーの物語は新しいゾンビシーンのためだけ。

牧師にいたっては、死体をただの物質として扱うオリジナルの良さを完全にスポイルし、ゾンビを再びオカルト世界に連れていこうとしています。



15分間の新撮を加えても上映時間は変わらず96分。

つまり15分間分オリジナルをカットしているという事実。前後にエピソードを付け加えるだけならまだ許せますが、本編にまでハサミを入れるとは愚行としか言い様がありません。

ちなみに1998年に[リマスター版]という音楽の大部分が差し替えられたバージョンが作られていますが、その音楽を担当したのが本作で牧師を演じているスコット・ウラジミール・リシナ。

差し替わった音楽はどうにもB級ホラーチックな音色で映像の緊迫感を台無しにしてくれていますが、この[最終版]も[リマスター版]をベースにしているため同様に台無しです。

私はどう酷いのかが気になって観てしまいましたが、普通の映画ファンなら絶対にオリジナル版を観るように。



ちなみに本作のDVDは唯一、日本語吹替音声が収録されている点が吹替好きには欠かせないアイテムでして。パッケージのどこにも声優表記がないので自分の耳でヒアリングした結果……

バーバラ:篠原恵美
ベン:大塚芳忠
ジョニー:堀内賢雄
ハリー:石塚運昇
トム:高木渉

といった豪華キャスティング。
あぁ、改悪版には勿体ないったらありゃしない(女性の声の聞き分けが苦手なので間違ってたらごめんなさい)。

2004年の廉価版発売に気付かず、本DVDを手に入れそびれていたんですが、先日たまたま通りかかった店で1枚発見。とうとう我が家には3種類(+α)が揃った次第で。

>>「DVD内容比較(1)」
>>「DVD内容比較(2)」
>>「DVD内容比較(3)」

さらに最近、関西中心に流通している500円DVDシリーズに字幕を新しくした[新訳版]というものがあるらしく、それもちょっと気になっている私です(苦笑)。



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