パニック・ルーム

●パニック・ルーム

監督:
  • デビッド・フィンチャー(『セブン』)
出演:
  • ジョディ・フォスター(『羊たちの沈黙』)
  • クリステン・スチュワート
  • フォレスト・ウィテカー(『ゴースト・ドッグ』)
  • ドワイト・ヨーカム(『スリング・ブレイド』)
  • ジャレット・レト(『ルール』)

離婚により母娘2人で引っ越すことになった家。そこは緊急時の避難部屋《パニック・ルーム》が備え付けられていた。そして引っ越した日の深夜。その家の以前の家主の遺産相続争いで、その取り分に不満を持った男が、その《パニック・ルーム》内に隠されたはずの遺産をこっそり盗み出そうと仲間と共に忍び込んできた……。


こういう密室劇は大好きです。加えて劇中の時間経過が上映時間とほぼ同一というスタイルも大好物(『ニック・オブ・タイム』等々)なのでとても面白く観れました。

久々にフィンチャー監督を見直した一本。私の中では『セブン』だけの人だったんですよね。実は私、今時の映画ファンにはあるまじき『ファイト・クラブ』未観賞者だったりするのであれですけど。

初監督作『エイリアン3』はフィンチャー独自の宗教的味付けがエイリアンワールドと馴染まず、まるでミニシアター系SF映画のような気取り感が最悪の作品でしたし、『ゲーム』は「たちの悪すぎるジョーク」止まりでしたから(でもオチまで知った今なら、そのブラックジョーク具合を楽しめるかも……?)。

なので私にとっては打率5割の監督だったんですけど、本作の絶妙さにはメロメロ。かなり評価UPです。



母親役のジョディ・フォスターがいい感じ。元々はニコール・キッドマンが配役され、撮影も2週間ほど進んでいたのに膝の手術で降板し、ジョディ・フォスターが代役となったそうですが、私の場合、ニコール・キッドマンのままだったらこれほど評価できたかどうか。

ジョディ・フォスターの醸し出すインテリ系のか弱さが、深夜の訪問者たちとの攻防を不安にさせてくれた部分が大きいと思います。これがニコール・キッドマンのままだったらどことなくやり合えそうな雰囲気だったように感じます。まあ、個人的印象ですけど。

娘役のクリステン・スチュワートもまさに「ジョディ・フォスターの子供時代ってこんな感じかも」と思わせる雰囲気のある子でしたし。元々はニコール・キッドマンとの対比として選ばれたタイプだったわけですが、代役ジョディ・フォスターで期せずしてなった「似た者親子」という図式もいい方に転がったのではないでしょうか。



ヒッチコック映画を彷佛とさせるカメラワークやモチーフ等も隠し味として散りばめられており、特にこの手のサスペンス好きには見逃せない作品のひとつでしょう。マジでかなりお勧めです。

★★★★★

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