フォーン・ブース

●フォーン・ブース

監督:
  • ジョエル・シューマカー(『評決のとき』)
出演:
  • コリン・ファレル(『マイノリティ・リポート』)
  • フォレスト・ウィティカー(『パニック・ルーム』)
  • ケイティ・ホームズ(『ギフト』)
  • ラダ・ミッチェル(『ピッチブラック』)
  • キーファー・サザーランド(『24』)



主人公・スチュは携帯電話片手に口だけで渡り歩く情報屋。彼はいつも決まった公衆電話で女優の卵・パメラを口説くのが日課だった。今日もいつもの様にブースに入りパメラを口説くスチュ。電話を終えブースを出ると不意にその公衆電話のベルが鳴った。何気なく受話器を取るスチュだったが、それが恐怖の始まりだった……。


本作は劇中のほとんどがひとつの電話ボックス(=フォーンブース)周辺での出来事というサスペンス。別の画面といえば序盤でスチュという男を説明するくだり程度。劇中時間が上映時間とほぼ同じく進行する点も含め、こういった作りはめっちゃ好みなもので期待に胸膨らませましたよ。

序盤、電話の男に「女房に自分の過ちを告白しろ」と脅されてブースから出られないスチュにからんでくる売春婦たちのくだりが少々冗長に感じましたが、1人の人間が電話の男の手で射殺され、スチュが射殺犯と誤解されてからの転がり具合はかなりいい感じでした。

終盤、犯人の正体は?となる段で、序盤でスチュがないがしろにしていた面々が1人、また1人とやじ馬の中に顔を出す演出は「……もしや、彼等の中の誰かが犯人なのでは?」と考えて観ていた場合、まるでミステリー物の犯人が消去法で絞られていくが如しで手堅い見せ方。さすが職人監督と呼ばれるところでしょうか。

残念なのがオチ。ちょっと……いや、かなりありきたり。多分、よっぽど勘の悪い方でない限りバレバレでしょう? トリッキーな作品だけにオチも特別な何かでないとバランスが悪いです。こうなると序盤のピザのくだりの「いかにも伏線」という見せ方も分かりやす過ぎですね。この辺は職人監督の悪い面でしょうかね?



結論。こういった1シチュエーションへの意欲的な取り組みは評価できますし、実際、中盤での二転三転する駆け引きの妙はとても楽しめました。が、オチが普通なので全体の印象も普通に。惜しいなぁ。ま、事件の経過自体を楽しむなら十分お薦め出来る作品ということで。

★★★

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