ペイチェック/消された記憶

●ペイチェック/消された記憶

監督:
  • ジョン・ウー(『フェイス/オフ』)
出演:
  • ベン・アフレック(『デアデビル』)
  • ユマ・サーマン(『キル・ビル』)
  • アーロン・エッカート(『ザ・コア』)



主人公マイケルは短期間で目覚ましい成果をあげる凄腕エンジニア。様々な企業の極秘プロジェクトにも関わっている。高報酬だがプロジェクトに関わった間の記憶を消去して機密漏洩を防ぐアフターサービス付き。そんなある日、3年に及ぶ報酬100億円の仕事を受けることに。そして3年後……記憶が消えた後に聞いたのは自分が報酬を辞退したということ。受け取ったのは19個のガラクタのみ。一体、自分の身に何が起こったのだろうか?……。


やっぱ、ジョン・ウーにサスペンスは無理か。戦争映画になっていなかった『ウィンドトーカーズ』同様、完全にただのアクション映画になっちゃっててガッカリ。謎を探る快感は皆無(序盤でタ○ムマ○ンだとモロわかりではねぇ)。かといってベン君の棒術もアメリカ的な力技になっちゃっててカッコ良くないし。

他のディック作品と違って、ほぼ現代が舞台なのはジョン・ウーがSFが嫌いだからなんだろうなぁ。この図式は「顔の移植」というSF要素を自然に使っていた『フェイス/オフ』に近いように感じなくもないですけど……。

ただ『フェイス/オフ』の場合は香港映画が持つ「強引な展開のための安易な超科学の使用」の延長線上であって、元々SFたる本作において同様の作りをする必要はそもそも無いでしょうに。《記憶消去》《タ○ムマ○ン》という強烈なSF要素が現代劇に馴染むはずもなく……でも結局SFが嫌いだからなんだろうなぁ。だったら監督なんぞ引受けないでくれ。

ベン君が相変わらず筋肉バカにしか見えないのも難。こうした役に次々と彼が起用される現状は理解に苦しみますな(『チェンジング・レーン』『トータル・フィアーズ』では製作側が意図していないであろう「無能キャラ」としてなら成立してると思ってますが)。アメリカ人って分からん。



過去のディック映像化作品『ブレードランナー』『トータル・リコール』『スクリーマーズ』『クローン』『マイノリティ・リポート』の中で最低な出来。とにかくSFファンは観ちゃダメ。アクション映画として観るにはSF要素の理解が必要だし……一体誰が喜んで観るんだ?

★★

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