ポセイドン/史上最悪の大転覆

●ポセイドン/史上最悪の大転覆

監督:
  • ジョン・パッチ(『タイカス』)
出演:
  • アダム・ボールドウィン(『フルメタル・ジャケット』)
  • ルトガー・ハウアー(『ブレードランナー』)
  • スティーブ・グッテンバーグ
  • アレクサ・ハミルトン
  • シルビア・シムズ
  • C・トーマス・ハウエル
  • ティナリー・バン・ウイック
  • ブライアン・ブラウン
  • ピーター・ウェラー(『ロボコップ』)



乗員乗客3700人を乗せた夢の豪華客船《ポセイドン号》は、南アフリカ・ケープタウンを出航し、オーストラリアへと向かっていた。船内で新年パーティーが行われていたその時、潜伏していたテロリストの爆弾が爆発して船が転覆してしまう。一部の者は脱出を試みるが……。


ウォルフガング・ペーターゼン監督の『ポセイドン』('06年)と同時期に作られたテレフィーチャー。便乗した偽物ではなく、れっきとした『ポセイドン・アドベンチャー』('72年)のリメイク作です(※DVD題は原題まま『ポセイドン・アドベンチャー』)。

本作は180分の作品を2時間枠用に編集してTV放送されたもの。CMを除くと本編は90分強なのでほぼ半分の内容ですね。それを踏まえて観るとします(過去、同じように放送された『アトミック・トレイン』なんてズタズタでしたからねぇ)。

CGはちょっと安いけどテレフィーチャーなら合格点。セットなども随分と頑張っていると思います。

クリスマス出航→大晦日転覆ということで劇中時間は1週間。でも、そう感じさせないのはその辺の描写がカットされてるからでしょうね。時間経過が「?」と感じる箇所も多いですし。でも、物語的には違和感はなかったです。やはり転覆→脱出という基本構造が成立しているからでしょう。



とにもかくにも「爆破テロ」という転覆理由のアレンジが目を引きますが、全体の印象はオリジナル版とそう変わりません。

脱出一行は司教(牧師)が中心ですし、この辺り『ポセイドン』とは作り方が正反対で興味深い。本作は転覆の原因を作ることで、パニック物にありがちな「災害が起こるまでのじれったさ」の軽減を狙ったと見るべきでしょうか。

ただ正直、作りは甘い。半分に編集されてちょうどいいテンポです(元の尺の名残りか、最後の一本橋渡りが冗長)。ドラマもステレオタイプだし(まあ、それはオリジナルを尊重したリメイクとすれば仕方ないかもしれませんが)。

多分、編集でカットされてるんでしょうが、転覆までの日常描写と救助隊の描写という肉付けによる180分のドラマあってこその本作の価値と思われます。言わば海外ドラマで4話構成のミニシリーズという感覚。

なので観るならオリジナル全長版をどうぞ……って、今から観るなら全長版のDVDしかないのでいらぬ心配ですな。



まあ「'72年版が好きで'06年版はあまり好きじゃない」という人が気を抜いて観るにはちょうどいいぐらい、かな?(※注)編集された本バージョンしか観てないのでDVD内容の保証は出来ませんのであしからず。

余談。(※以下、ネタバレ注意)
(その1)途中、連邦執行官とテロリストが別ルートに向かうけど父らを従えて無事合流。てことは司教らの水没ルートで死亡した老婦人の立場は?
(その2)最後、救助人数9名って言ってたけど、父、母、娘、息子、医者、カップル、連邦執行官で8人。救助ボートの描写にはいなかったけど司教も助かったってことでいいのかな?

★★★

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