ポセイドン

●ポセイドン

監督:
  • ウォルフガング・ペーターゼン(『U・ボート』)
出演:
  • カート・ラッセル(『ニューヨーク1999』)
  • ジョシュ・ルーカス(『ステルス』)
  • リチャード・ドレイファス(『ジョーズ』)
  • ジャシンダ・バレット(『炎のメモリアル』)
  • エミー・ロッサム(『オペラ座の怪人』)
  • マイク・ボーゲル(『テキサス・チェーンソー』)
  • ミア・マエストロ(『モーターサイクル・ダイアリーズ』)



大晦日の夜、北大西洋上を航海中の豪華客船「ポセイドン号」は超巨大津波に飲み込まれ、まっ逆さまに転覆した。船長はロビーの緊急扉を閉めれば救助が来るまで船は沈まないと言ったが、その言葉に疑問を持った数名は脱出を試みることにした。一行は船底──つまりはひっくり返った船の"上"の階へと歩を進める……。


正直、最近のハリウッド映画のリメイク作のオンパレードに辟易していた私。そして監督の「『U・ボート』『パーフェクトストーム』に続く海洋三部作」発言を聞くにつけ、この作品はもうスルーしようかと思ってました(だって『U・ボート』はいいけど、『パーフェクトストーム』は単に船乗りが無茶した話でしかないでしょ?)。

でも『ポセイドン・アドベンチャー』のタイトルには抗い難く、この手の作品はこれが最後だっ、ぐらいの覚悟で観に行きました。

そしたら、これが本当に面白かった。

登場人物などはオリジナルとはまるで別物なのに、これはまごうことなき『ポセイドン・アドベンチャー』。「転覆した豪華客船から脱出する」というシチュエーションだけを使うという方向性の勝利です。

完全にアクションアドベンチャーゲームです。ドキドキさせられっぱなしです。転じてドラマがないという批判がありますが完全にお門違いです。だってそれが本作のコンセプトであり、それできちんと成立させてるんですから。本作を否定したいなら1972年版を観てればいいんです。



カート・ラッセル演じる元NY市長は、消防士から市長になった男という設定で、いかにも今時のアメリカの正義的ですが、これで彼がチームを引っ張っていくポジションだったら、昨今のくだらないハリウッド映画に成り下がっていたでしょう。でも実際にチームを引っ張る人物は別の男(プロのギャンブラー)。この辺の人物配置も絶妙です。

出来た人間は映画が始まった時点では1人としていません。個人的には元NY市長の娘のようなキャラは嫌いですが、親子関係なんて当人同士ではこんなもんだよな、なんて我が身に置き換えてみたり。ひいては自分がこの状況に置かれたら?と自然に考えてたりします。

そうなると自分勝手な人物や、恐怖からパニックになる人物など、普段なら登場しただけで気分が悪い「足手まといキャラ」も許容して観ることが出来ました。これって私の中ではかなり凄いです。そして脱出行の中で成長していく面々──。

ネタバレになるので触れにくいんですが、終盤の親子の描き方は『アルマゲドン』より断然しっかりしてますよ(←やっぱり勘がいい人なら分かっちゃうんで隠してみました)。そうだよ、ちゃんとドラマはあるじゃん。



観て損なし。
出来れば大画面推奨(体感が重要なので)。

ていうか、本作をそのままアドベンチャーゲーム化してくれないかな? 海洋版『絶体絶命都市』ってことで。海外では映画のゲーム化って需要が多いみたいだから可能性はあると思うんだけど、どう?

★★★★

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック