不眠症-インソムニア-

●不眠症-インソムニア-

監督:
  • エーリク・ショルビャルク
出演:
  • ステラン・スカルスゲート(『ダンサー・イン・ザ・ダーク』)
  • ビヨルン・フローベリ(『デュカネ/U-401の謎』)



ハリウッドでアル・パチーノ主演でリメイクされた『インソムニア』のオリジナル版ノルウェー映画。話の大筋はほとんど同じでしたが、こちらはミニシアター系の秀作といった雰囲気で、受ける印象はまるで違いました。

与えられる情報も少なめで、初見だと少し戸惑うかもしれませんね(私もリメイク版前提で把握したところも大きいと思いますし)。

例えば、主人公が証拠の捏造をした過去については周囲の噂話で語られるだけで、不眠症に陥る重要な要素としては余り感じませんでしたし、また、主人公にとって射殺した同僚がどういう立場なのかが曖昧で、射殺が故意だったのか?過失だったのか?による心理的な追い込まれ具合もいまひとつでした(まあ、こちらの主人公は感情を表に出さないクールな性格設定になっているので、そのせいもあるでしょうが)。

本作も悪くはないのですが、私はリメイク版の方が好きですね。オリジナル版が主人公を客観的に見ているのに対して、リメイク版のとことん内面に入り込む描写は観る者を引き込みます。

また、同僚の射殺事件を担当する女性刑事の扱いも、オリジナル版は単なる脇役に毛が生えた程度で、主人公への迫り方が弱く感じます。リメイク版での主人公と犯人と女性刑事の3人が作り出すトライアングルがクライマックスで収束する感覚の方が凄いです……って、リメイク版の方が良くて当たり前ですね(本来は)。

まあ、先に観たインパクトも大きいかもしれませんけどね。



ラストは、まるで最近流行の《別バージョン》の様でもあり、観比べるのも一興ですが、普通に観るならどちらか1本でいいと思います。一般的にはリメイク版、ミニシアター系好きな人ならオリジナル版がお勧めですね。

★★★

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