ロードキラー

●ロードキラー

製作/脚本:
  • J・J・エイブラムス(『M:I:III』)
監督:
  • ジョン・ダール(『アンフォゲタブル』)
出演:
  • ポール・ウォーカー(『ワイルド・スピードX2』)
  • スティーブ・ザーン(『ナショナル・セキュリティ』)
  • リリー・ソビエスキー(『グラスハウス』)



大学生ルイスは同じく帰省する幼なじみのヴェナを途中で拾う大陸横断ドライブの計画をたてる。さらにその前に警察に拘留されている兄フラーを引き取ることになった。フラーはちょっとした悪戯心から無線でトラックドライバーをからかっていたが、それを本気にした1人のトラックドライバーは2人の車を執拗に追いかけはじめた……!


うわ、こりゃいい拾い物したぞ。
見事なホラー映画を楽しめました。

前半はスピルバーグの『激突!』を彷佛とさせますが、まず、ここで負けてません。顔の見えないトラックドライバーとのやりとりにトラック無線を使うアイデアが上手い。直接会うことはなく、さりとて接点が設けられます。

じっくりと恐怖感を蓄積させることで追う者と追われる者の関係性を成立させた『激突!』を評価することはやぶさかではありませんが、かといって比較して本作を貶める必要はまるでありません。

無線というエッセンスで「暴走トラック」という色褪せたシチュエーションに新たな息吹を盛り込んだことを評価しましょう。

ちなみに私はTV吹替版で見たんですが、トラックドライバーの声を担当する銀河万丈氏が、不器用で一般常識に欠ける人物像というものを見事に演じていて恐怖感倍増でした(DVD版では吹替キャストが違っているようなのでそちらは判断しかねますが)。



本作の評価を難しくしているのが、ひと山越えて幼なじみのヴェナと合流して以降の後半。

サスペンスで始まった本作はここからホラーに変化していきます。
(※以下、ちょいネタバレ注意)

「犯人は何故主人公たちの居場所を知り得るのか?」という根本的な謎がどうしても解けないこともあり、サスペンスを期待した観客を面食らわせることは間違いないでしょう。

後半は一転して都市伝説的なモンスターホラー作品として観なければいけません。引きのある終わり方などはまさにその典型で、この殺人鬼は今もアメリカのどこかを走り続けているのです。

これを一粒で二度美味しいと感じられるか。
ここが評価の分かれ道。



まあB級はB級なんですけど面白いB級。『アンフォゲタブル』の監督と知って納得。さすが通り一遍なジャンル分けでは収まりませんね。あと、やはりJ・J・エイブラムスはこういうアイデア勝負の作品の方が向いてるんじゃないでしょうか。

ホラー嫌いでないなら一度お試しを。

★★★★

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