踊る大捜査線 THE MOVIE 2/レインボーブリッジを封鎖せよ!

●踊る大捜査線 THE MOVIE 2/レインボーブリッジを封鎖せよ!

監督:
  • 本広克行(『7月7日、晴れ』)
出演:
  • 織田裕二(『T.R.Y.』)
  • 深津絵里
  • 水野美紀
  • 柳葉敏郎
  • いかりや長介
  • ユースケ・サンタマリア
  • 真矢みき
  • 筧利夫
  • 岡村隆史



私はまったくのれませんでした。
当初は「それでも『踊る~』らしさはあるわけだし、テレビスペシャル感覚でならギリギリ星3つでもいいかなぁ」と思っていたんです。

でも、先日放送された特番で「レインボーブリッジ部分のロケ地のヒントとして背景の山をあえてCG処理せずちょっと残した」「他にも色々とちりばめてある」てな監督インタビューを見まして……

んなことしてる暇があったら本編しっかり作れよ!!

もう擁護の気持ちがゼロになったのでかなり辛口です。
以下、ネタばれ部分が入り組んでると思うので観てない方はご注意を。



序盤、青島が事件の選り好みをしている時点でまず「?」。事件に大きいも小さいもないんじゃないの? 途中で気付かれても遅いです。一応、5年経った青島に生じた「慣れ」という要素のようですが、だったらその部分は逆にもっとハッキリと描写しとかないと主人公になりません。

冒頭の訓練で暴走した青島のせいで全員減俸になったと責められる場面では「ん?そそのかしたのは和久さんじゃなかったっけ?」との疑念が頭をグルグル。でも、劇中そのフォローは無し。

本作は、メインの連続殺人事件と平行して《スリ家族事件》《吸血鬼事件》、そして《署長の愛人事件》と、いわゆる複数の物語が平行して進行するタイプなわけですが、これが上手く機能していません。

2つの事件は、単に中盤で青島とすみれの背中合わせの場面を作るためでしかなく、愛人事件にいたってはまったくの無意味。終盤、同僚の命という鎖で皆の結束が高まっている中に愛人事件が挟まれた時には、正直、登場人物らの神経を疑いましたよ(まあ、つまりは作り手の意識を疑ったわけですが)。

レインボーブリッジ封鎖部分は、封鎖のための手続きが煩わしいってんでネタにしたかったのが見え見え。どう考えても殺人犯1人のためにそこまでする方が変。だって検問で十分ですから。ネタとして成立させるなら封鎖の必然性があってこそ。お役所仕事のじれったさを感じさせるはずが、当事者の頭の悪さにイライラしちゃいます。



すみれになかなか駆け寄らない青島の変(どう考えても死ぬ場面用のBGMだし)。あの場面は、青島は「早くっ!救急車をっ!」と絶叫するべきで、すみれが喋ろうとするのを「いいから喋らないで」と制止してこそでしょ。

ラストは犯人を見送る青島がポケットから耳栓を出して、耳にはめたら……ってしないと冒頭のエピソードが伏線になりません(あっさり見送っているということは応援が来ると分かっていての行動でなければ変でしょう?)。

事件後に青島がテレビカメラに向かって輸血を訴える変。血液が足りないって何で思うの?(血液型も言ってないし) それでたくさんの人が輸血に集まって感動……って、出来るわけないでしょ? 浅はかと言わずして何と言おう。

あと、真矢みき演じる女性初の管理官の無能っぷりも酷い(感情が生まれたり消えたりの人物描写の不出来も)。エリートを無能に描くことで作る物語ほど底の浅いものはありません。それにあれじゃ完全に女を馬鹿にしてますけどいいんですか?



とにかく最悪なのが、事件にリアルさの欠片も無いこと。「新しい組織の形」だぁ? じゃあ、彼らはどこで知り合ったの? 誰かが仕掛けなければ成立しないでしょ? その人間がリーダー格にならなかったとしても平等の意識になんてなるわけないじゃん。

結局、本作はリストラされた人間は犯罪者予備軍だと言いたいわけですよね。ふざけんなよ。
こんなんだったら、もう2度と『踊る~』を作らなくていいです。

★★

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