X-MEN3:ファイナルディシジョン

●X-MEN:ファイナルディシジョン

監督:
  • ブレット・ラトナー(『ラッシュアワー』)
出演:
  • ヒュー・ジャックマン(『ヴァン・ヘルシング』)
  • ハル・ベリー(『キャット・ウーマン』)
  • パトリック・スチュワート(『新スタートレック』)
  • イアン・マッケラン(『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』)
  • ファムケ・ヤンセン(『アイ・スパイ』)
  • ジェームズ・マーズデン(『スーパーマン・リターンズ』)
  • アンナ・パキン(『ダークネス』)



ミュータントパワーを"治療"する薬《キュア》が開発された。ミュータントたちは力を捨て普通の人間として暮らしたい者と、力と共に生きようとする者に二分された──。
洪水の危機から身を挺して仲間を守ったジーン。その湖畔で悲しみに暮れるサイクロップスの前に彼女は復活する。だが何か様子がおかしい。それは以前の彼女ではなかった……。


X-MEN完結編。

今回、前2作のブライアン・シンガーが『スーパーマン・リターンズ』の撮影で塞がったため、監督をブレット・ラトナーにバトンタッチ。
これが大正解で、私は初めてX-MENを面白いと感じました。

今回、特にブレット・ラトナーは上手い職人監督だと再確認。

『ランナウェイ』『ラッシュアワー』と軽妙な作品が持ち味と思いきや、『レッド・ドラゴン』のようなサイコスリラーを手掛けたり、TV『プリズン・ブレイク』第1話の監督(&製作)をしたり、その全てを外さずきっちり仕上げる手腕は見事としか言い様がありません。



前2作がヒーロー物としてのケレン味に欠けていたのに対し、本作はまさにミュータント大戦の様相を呈してます。ジャガーノートがそのままのデザインで画面に登場するなんて前2作ではあり得なかったよ。パンフの解説を見ると原作要素の組み込み方が絶妙の模様。

治療薬キュアに関わるサイドストーリーに登場する《エンジェル》の印象が妙に強いと思ったら、本作で登場の《ビースト》共々、原作では初期メンバーだったそうな。納得。

しかも、ただファンサービスとして登場させるのではなく、彼の物語を「力を持った者の悲哀」と「世間の差別」を観客に伝え直すエピソードとして組み込みつつ、本作の鍵である治療薬の危うさも存在づけています。

登場させるキャラクターにきちんと役割を与え、ひとつとして無駄がない。ラトナー監督はコミックマニアらしいのですが、もう感謝感謝です。今回の監督交代劇は双方にとって非常に有益でしたね。

最後の戦い、戦力は圧倒的にX-MENたちの方が弱そうで。でも、キティ・プライドがジャガーノートの相手をしちゃったり、各自の能力を最大限に生かした展開の上手さ。もう本作は褒めるしかないです。

まあ、サイクロップスの扱いや、ローグの出番の無さなど、それぞれのファンには不満もあるでしょうが、でも、あれこそが物語の中で最大限の位置づけなわけで、納得でしょう。



観て損なし、というかヒーロー好きなら観るべし。でも、X-MEN基礎知識として前2作を観てから臨むべきなのがネックですな。

ちなみに本作ではエンドロール後に1エピソード用意されてます。いや~、あれは伏線だったのね。その展開の早さもあってすっかり頭になかったです。最後の最後まで無駄がない。凄ぇ。

★★★★

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