エコーズ

●エコーズ

監督:
  • デヴィッド・コープ(『シークレット・ウインドウ』)
出演:
  • ケヴィン・ベーコン(『インビジブル』)
  • キャスリン・アーブ
  • ザカリー・デヴィッド・コープ
  • イレーナ・ダグラス(『プルート・ナッシュ』)



配管工のトムは妻と息子の3人でシカゴに引っ越してきたばかり。平凡だが平和に暮らしていた。とある週末、近所の家のパーティに出たトムは、ちょっとした経緯から義姉に催眠術をかけられる。その後からトムの身に変化が。半年前に行方不明になっている少女の霊が見えたのだ。自由にならない霊感に振り回されるトム。おかしくなってしまった夫に戸惑う妻。そしてトムは決意をした……。


実は米国劇場公開は1999年という作品。何故、今、劇場で?と思ったら案の定、近くDVDが発売されるようなので箔付けのための劇場公開の模様(当時、日本未公開だったのは同時期に『シックス・センス』が公開されていたため、似たような内容のこの小品では影に隠れるばかりだったからでしょうか)。

で、中身はというと、まあまあ……かなぁ。

楽しめなくはないけれど……なんだろう、この先が読める脚本のト書きの羅列でしかない内容は……これって前にも感じたことがあるぞ……ああ、そっか、『シークレット・ウインドウ』みたいだわ。あっちはジョニー・デップの演技を見る映画だったけど、こっちはケビン・ベーコンか……なんて思いながら観てたんですけど、後でパンフを見たら同じ監督の作とのこと。納得。

本作は『シークレット・ウインドウ』以前に撮った作品ですが、うむ、成長してないね。この監督は脚本業がメインで、最近じゃ『宇宙戦争』の脚本も担当したので、そのネームバリューで今ならイケると踏んだのかもしれないけどさ。



まあ、そんな本作にも良いところが。それはシカゴを生きる平凡なアメリカ人たちの生活描写がしっかりしている点。この手の心霊モノでは山奥の一軒家などが舞台になるのが相場だけど、本作では平凡な日常のちょっとした隙間にある恐怖というものが描けている。そこはかなり評価したいです。

原作小説『渦まく谺』では1950年代の南カリフォルニアが舞台だったのを、監督が「この物語は環境がリアルでなければならない」として自分の生まれ故郷のシカゴに舞台を移したそうな。こういった感覚は良いんですよね。

でも、演出力がなぁ。だから脚本家に専念した方がいいってば。本作もケビン・ベーコンの立場で観る、そんな見方をすべき作品ですね。

★★★

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