戦国自衛隊1549

●戦国自衛隊1549

監督:
  • 手塚昌明(『ゴジラ×メカゴジラ』)
原作:
  • 福井晴敏(『亡国のイージス』)
出演:
  • 江口洋介(『湘南爆走族』)
  • 鈴木京香(『血と骨』)
  • 生瀬勝久(『トリック』)
  • 嶋大輔(『超獣戦隊ライブマン』)
  • 鹿賀丈史(『麻雀放浪記』)
  • 北村一輝(『ゴジラ FINAL WARS』)
  • 綾瀬はるか(『世界の中心で、愛をさけぶ』)
  • 的場浩司
  • 伊武雅刀
  • 宅間伸
  • 中尾明慶



私にとって1979年の『戦国自衛隊』から受けたショックは大きかった。タイムパラドックスというものに心惹かれた最初だったと思う。その『戦国自衛隊』が25年の歳月を経てリメイクされると聞いて期待は膨らむばかりだった。

しかし、よくよく聞けばリメイクではないらしい。『ローレライ』『亡国のイージス』の福井晴敏が新たに書き下ろした別物らしい(※パンフによると元々は続編として書かれる予定が前作から時間が経ち過ぎた今「戦国自衛隊2」と言ってもピンとこないだろうから関連性を無くしたとか)。

期待半分、不安半分で劇場に足を運ぶ。



まず唐突に自衛隊が何かを実験しているらしい。
どうやらトラブルが起きたらしい。
そこにいるはずの自衛隊車両が消えてしまったらしい。
「らしい」というのは状況が視覚情報として届いてこないから。
手塚監督の甘いところですな。

これならまったく荒唐無稽だった『ヘルボーイ』冒頭の実験風景の方が現実感があったよ。ハリウッド資本と一緒にするな言われそうだが問題は見せ方なのだ。

特に、実験に投入されていた自衛隊車両が消失してポッカリと空間が空いたことが感じられないのが痛い。この導入部で観客を引き込めなければ単なる絵空事でしかない。

とりあえず江口洋介の元に歴史修復作戦への参加を要請する段になって、彼に説明する形でこれら状況を語ってくれるので理解出来ないまま話だけが転がっていくことはないが。

先に過去に飛ばされた鹿賀丈史が織田信長を名乗り、過去から現代の日本を変えようとしているのを、江口洋介や鈴木京香らの後発部隊が阻止しようとするのだが、これは言い切ってしまえば『機動警察パトレイバー2』である。

自衛隊内部の特殊チームを解散に追いやられた鹿賀丈史が過去に飛ばされたことを逆手に取って現代の日本へのテロ行為をする話。立場的には江口洋介が南雲さんなのだが、直接的な描写は少ないが鹿賀丈史への敬愛の念を抱いている気配のある鈴木京香の方が南雲さんっぽい。



本作は「もしも現代の自衛隊が戦国時代に行ったら」というシミュレーションムービー。それはそれで前作とはコンセプトを異にして面白いとは思うのだが、どうにも全体的にプロットを消化するばかりで終わってしまった感がある。

人間が描けていない。
生と死が描けていない。
全てがプロットのまま。
CGによる絵作りはアニメっぽさを増すばかり。

とはいえテレビスペシャルと思えば十分楽しめるレベルではあるのでお家でどうぞ。

★★

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