壬生義士伝

●壬生義士伝

監督:
  • 滝田洋二郎
出演:
  • 中井貴一(『梟の城』)
  • 佐藤浩市(『忠臣蔵外伝 四谷怪談』)
  • 中谷美紀
  • 夏川結衣
  • 村田雄浩
  • 三宅裕司
  • 伊藤淳史
  • 藤間宇宙
  • 大平奈津美
  • 塩見三省
  • 堺雅人
  • 野村裕人



新選組に入隊した1人の男・吉村貫一郎は、剣の腕は一流だが何とも田舎くさい男だった。斎藤一は貫一郎の田舎者ぶりをとにかく嫌悪していた。そんな貫一郎は何かにつけ金に執着する素振りを見せる。なぜ彼はそれほど金に執着するのか? そして時代は幕末の混迷に突入していく……。


面白くない。これが実に面白くない。どうしてこう大作として作られる邦画は面白味がなくなるんでしょう?(市川崑監督作品とか)

主人公は斎藤一(佐藤浩市)で通すべき。
なので冒頭の病院内の事細かな描写はいらない。
酒飲む描写に何の意味が?
斎藤一の孫の芝居は段取りだけなのでいらない。
過去と現代を行ったり来たりしすぎ。
吉村貫一郎(中井貴一)の死際が冗長過ぎ。
息子世代の後日談は現代の医者(村田雄浩)のナレーションベースで十分。
斎藤一が「おもさげなござんした」をあっさり言い過ぎ。
医者と奥さんの寝床のエピローグいらない。

あと全体的に長い。撮っただけ全部つなぎましたって作り。素人じゃないんだから。如何に物語の骨子をえぐりだせるかは編集が命でしょうに。



てなわけで、以上を踏まえた修正案を以下に(※ネタバレも含んでますが、大層な事ではないので問題はないかと)。

明治32年。個人病院に孫を担いで入ってくる斎藤一。応対する医者。子供の診療担当の奥さんの元に連れていく。その姿を追う斎藤一の視線に1枚の写真が飛び込む。それは新選組で出会った男・吉村貫一郎。

ここで斎藤一が出会いの場面を回想し、舞台を幕末に移行、新選組の物語を繰り広げる。そして吉村貫一郎と別れた場面で、病院の待合室にいる斎藤一の元に医者が戻り舞台が現代に戻る。

そこで斎藤一は写真のことを医者に問いかける。あれは父上なのか?と。医者が吉村貫一郎の話を語り始める。そこで新選組に入った理由、新選組離脱後の行く末が回想される。

最後に診療が終わり孫を連れてくる医者の奥さんが実は吉村貫一郎の娘だったと分かる。思わず奥さんが口にした吉村貫一郎の口癖「おもさげなござんした」にハッとする斎藤一。その姿に亡き吉村貫一郎を重ね見る。そして斎藤一は孫に昔話をしながら家路につくのだった。

……これでいいでしょ?



あと気になったのは、新選組の読み解き方があまり好意的ではないということ。大河でハマった人には不快かも。役者もかぶってるし。佐藤浩市もそうですが、堺雅人は山南さんのイメージが強いです。でもその上での沖田総司役は別の意味で面白かったですけどね。

ま、こんなもんでしょ。新選組物だし観たいって人はどうぞって感じ。映画としての出来は保証しかねます。こんなんで日本アカデミー賞最優秀作品賞とはねぇ。

P.S.
テレビ放送時の冒頭、中井貴一が「時代劇でありながら現代の人間が考えてる要素もたくさん含まれてますし……」ってコメントしてたけど、だから、それは作劇の基本だってば。しかも作品のどこがといった具体性ゼロ。そもそも本作の描く世界のどこが現代っぽい? それとも単に『たそがれ』にあやかりたかった?

★★

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