輪廻

●輪廻

監督/脚本:
  • 清水崇(『呪怨』)
出演:
  • 優香(『恋に唄えば♪』)
  • 香里奈(『海猿』)
  • 椎名桔平(『SHINOBI』)
  • 杉本哲太(『ひかりごけ』)
  • 小栗旬(『あずみ』)
  • 松本まりか(『蒼穹のファフナー』)



昭和45年、群馬のホテルで起こった大量殺人事件。法医学教授が妻子を含む11人を惨殺、自らも謎の死を遂げた。それから35年。この事件を題材にした映画「記憶」が作られようとしていた。新人女優の杉浦渚はそのオーディションを受けた帰り、不気味な少女を目撃する。しばしば現れるその少女はただの幻覚なのか。後日、オーディションに合格し、事件の犠牲者の写真を見た渚は、その中にあの少女の姿を見つけるのだった……。


生まれ変わりをテーマにした心霊ホラー。
うん、さすが清水崇という出来で楽しめました。
ただし『呪怨』のような直球の恐怖を期待すると少々肩スカシを食らうかも。

心霊ホラーではあるけれど、物語の運び方はミステリーのそれ。
散りばめられた謎。怪しげな登場人物たち。

その証拠にパンフには袋とじ部分が。そこには「犠牲者」「その役を演じる俳優」「実際の転生者」の一覧を掲載。確かに映画前にこれを見ては興醒め。まさにミステリーの犯人を先に知るようなものです。

とはいえ私は序盤で"犯人"が見えてしまったので、全体が少し冗長に感じてしまったのが残念。う~ん、あのドンデン返しに気持ち良くやられたかったなぁ。



物語中盤から映画撮影とは違う視点、女子大生の木下弥生が登場。ここからが本作の真骨頂。彼女もまた群馬のホテルの夢を幼い頃から見続けている人物。そのビジョンはあの少女が手に持つ人形。

実際の殺人現場のホテルで幻覚(?)を見た渚が逃げ込む一室。渚が見当たらないとスタッフが探す中、渚のいる場所に現れた監督。そこは少女が殺された場所。ここは上手い。どう上手いのかを書くとネタばれになるので書けないけど。

複雑な人物相関図を見事に紡ぐ構成の妙。気付かない人は最後の最後まで気付かないかもしれませんね。まあ、そこまでの人ではそもそもの人間関係を理解できない可能性もありますが。そんな人はパンフの袋とじを見てね。



個人的には、唯一、松本まりかのキャスティングにはやられました。いわゆるあのアニメ声で劇中映画のオーディション会場で前世の話を喜々として語る姿は見事なフェイク。その後、物語の別の視点に登場しても胡散臭さが残ったままなんですもん。

終盤、殺された被害者たちが起き上がり○○にじわじわと迫る絵面はまるでゾンビっぽくて、ゾンビ映画好きの私はちょっと嬉しかったです。

★★★★

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