クローサー

●クローサー

監督/アクション監督:
  • コーリー・ユン(『トランスポーター』)
出演:
  • カレン・モク(『天使の涙』)
  • スー・チー(『トランスポーター』)
  • ヴィッキー・チャオ(『少林サッカー』)
  • 倉田保昭(『七福星』)



「ルックスに騙されるな。」
いやぁ、私は見事に騙されましたね。
思っていたより面白くなかったです……って、逆か?

香港映画としてはヒロインアクションの普通さにちょっとガッカリ。雰囲気は女性ヒロイン物のVシネマって感じ。まあ、過剰な期待をした私が悪いのかもしれませんけど。

殺し屋姉妹の雰囲気は「シティーハンター的キャッツアイ」と言えば分かりやすいですかね?

対する女刑事は「警察組織が見当違いな捜査をしているから独自に動いている」といった描写がまるでないため、その無軌道っぷりに感情移入しづらいです。だったら設定を「名を上げようと有名事件に首を突っ込む女性私立探偵(と助手)」てな感じにすれば良かったのでは?



以下、終盤の大きな展開にも触れているので、これから観ようという人はネタバレ注意ということで。

私は基本的に足手まといキャラが嫌いなのですが、本作での殺し屋・妹(=ヴィッキー・チャオ)がまさにそれで、姉が断った仕事を黙って遂行しようとし、その場を姉に救われたくせに調子に乗って女刑事を挑発するためにケーキを送ったことから足が付いて警察の大包囲網を敷かれ、結局は姉に泣きつく始末……。

そして、そのせいで姉は命を落とす事になります。
さあ、ここから。
確かに妹は姉を死なせたことを悔やんだとは思いますが、怒りの矛先は、あっという間に敵組織に向いてしまい、あれでは責任転嫁をしているだけにしか見えません。

姉には恋人がいましたが、姉の死は「彼にはちゃんと伝える」とエピローグで語るだけ(つまり本当に伝える場面ナシ)。だったら姉の恋人という要素いらないじゃん。

ここはやはり「姉の死の直後、妹は1人レストランで待つ彼の元へ。映像は引きの画でその会話は聞こえてこない。妹の口が姉の死を伝えるとガックリと崩れ落ちる彼。その姿を見て自分の軽率さを実感する妹だった」……ぐらいの描写がないと、これ以降、この妹に感情移入なんて出来ませんてば。

女刑事も「殺しは手伝わない」と言いながら、殺し屋・妹の復讐の手助けとしてターゲットまでのナビをするのは殺しに加担しているのと同じでしょうに。



という訳で、クライマックス手前で、私は劇中に感情移入出来る人物がいなくなりました。

しかし、ここで救世主が! 倉田保昭さんの登場です!
終盤に《殺し屋妹&女刑事》対《用心棒・倉田保昭》という場面があるのですが、倉田氏のさすがの格好良さに私は「くそー、2人掛かりとは卑怯な……がんばれ倉田ぁ」という気持ちで観てました(笑)。

ま、そんな映画(ちょっとなげやり)。そうした描写不足も香港アクション映画としてはこれで標準レベルですし、多大な期待をかけずに観る分には楽しめると思います。
倉田氏の死闘は観る価値アリ!

★★★

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