ギャング・オブ・ニューヨーク

●ギャング・オブ・ニューヨーク

監督:
  • マーティン・スコセッシ(『タクシードライバー』)
出演:
  • レイナルド・ディカプリオ(『タイタニック』)
  • キャメロン・ディアス(『チャーリーズ・エンジェル』)
  • ダニエル・デイ=ルイス(『ラスト・オブ・モヒカン』)



映画というものは「面白くなさそう」という先入観を持って観ると、意外と面白く感じたりするものですが、本作はそのまんま面白くなかったハリボテ大作。

150億円を掛けて19世紀末のニューヨークを完全再現した大層なセット、大層な衣裳、大層なエキストラの数で、スコセッシ監督とくれば重厚な傑作が生まれる可能性もあった訳ですが、とんだ拍子抜け。



物語の幹が見えないのが最大の難点かと。もっとレオ様演じるアムステルダムの主観視点で物語を進めていけば面白くなったのではないでしょうか?

冒頭、彼の父親とダニエル・デイ=ルイス演じるギャングのボス、ビル・ザ・ブッチャーの争いの場面では、それを見ている子供時代のアムステルダムの心情に迫るべきで、そうすれば青年になった彼が初登場する場面にも感情移入が出来るというもの。

アムステルダムの内面がまるで見えてこなくては、彼がビルに対して父権を感じていく様も見えず終い。そのため最後の対決に内包されるべき2人の心の交差など描かれようもありません。

(だったら、暗黒街の顔役(アル・パチーノ)と若き潜入捜査官(ジョニー・デップ)との友情を描く『フェイク』の方が、立場や年齢を超えた絆というものをしっかり描いているよなぁ)

群衆劇というスタイルでニューヨークそれ自体を描こうとしていたと思うので一概に悪いとは言いませんが、出来ていなくては意味ないです。あの「象」に至っては今作の迷走ぶりがよく分かるというもの。シニカルのつもりだったかもしれませんが、あれでいきなり作品が軽くなりましたし(つーか、あの場面だけ浮いてます)。



観てない人はテレビ放送待ちで十分。まあ、金掛かってんど~ってな見た目に価値を見出す人ならレンタルぐらいまでの出費はアリ……かな?

しかし、ダニエル・デイ=ルイスがアカデミー主演男優賞にノミネートされてますが何故??? ま、どうでもいいですけど。どんな理由であろうとダニエル・デイ=ルイスが主演ととられた時点で今作は失敗作だと証明されたようなものですな。

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