コラテラル・ダメージ

●コラテラル・ダメージ

監督:
  • アンドリュー・デイビス(『逃亡者』)
出演:
  • アーノルド・シュワルツェネッガー
  • フランチェスカ・ネリー
  • クリフ・カーティス(『ヴァイラス』)



あの「9・11」のNYテロ事件で公開延期になっていたシュワちゃん主演作品ですが最近の主演作の中では久々に面白かったです(『エンド・オブ・デイズ』は手術後の復帰作のため危なげ&キリスト教文化圏でないと実感が薄い内容。『シックス・デイ』は微妙)。

この作品の内容が「爆発テロによって家族を殺された男の復讐劇」ということで公開の延期が余儀なくされましたが、それは何もテロを題材にしているためだけではありません。

確かに「NYテロ後の人たちの心情を思って」という側面もあったでしょうが、実際には「映画の中の米政府と現実の米政府の姿勢が相反するため」という部分が強いからではないでしょうか。



劇中ではテロ掃討の直接攻撃を押し進める人間は「危険な存在」として描かれ、米政府の姿勢も「外交のためにはテロの犠牲者は目的のための犠牲=コラテラル・ダメージとして仕方のない事だ」という描かれ方をしています。

しかし現実ではどうでしょう。対テロ戦争を急速に押し進めているアメリカがいます。結局のところ、この作品が現実のアメリカの政策と真逆方向に遊離していたための公開延期だったというわけです。

とはいえ、主人公はテロへの復讐に燃え実行に移すのですから現実の米政府と考え方は変わってはいません。まあ、だからこそ公開することも出来たんでしょうな。



前半、テロを行う側にも理由がある描かれ方をしていて、ただのアクション映画ではないと思わせておきながら、後半、結局奴らは目的のためには●●をも犠牲にする人間だという描かれ方にガッカリ。病んだアメリカの限界というよりも単純なアクション映画だからでしょうが。

テロ要素を抜けば1985年『コマンドー』と大差ないので、そういう意味でも久々のシュワちゃんアクション映画を楽しめるかと思います。

★★★

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