華氏911

●華氏911

監督/製作/脚本:
  • マイケル・ムーア(『ボウリング・フォー・コロンバイン』)



え~、これがあの『ボウリング・フォー・コロンバイン』を作った人間の作品? 正直、ガッカリですワ。

米軍のイラク派兵問題に肉薄なんてしてやしない。ブッシュの揚げ足取りばかりで問題の本質に迫らず。そこらの映像を並列に繋げただけで奥行きが無い。映画じゃないよ、これ。

映画を観ているのか字幕という名の文章を読んでいるのか分からん内容には辟易。これは非英語圏の人間だからということではなく映像に力が無いってこと。訴えたい中身を込めてこその映画。どうやらムーアが込めたのは対ブッシュの自分の感情だけだったようですな。

唯一、切り口になりかけたのが、議員らに自分たちの息子をイラクへ送る署名を集める所ぐらいか。もちろん皆「あのマイケル・ムーアがまた何かやってる」と、けんもほろろに無視していくわけですが、そこから突っ込んでナンボじゃないの? その場限りのネタでは何のための行動か全く分かりません。



そもそも今さらこんな内容を提示しないとアカンほどアメリカ人て阿呆なの? これをグランプリに選んだカンヌの審査員たちはこの内容が衝撃的だと思うほど阿呆なの?

まあ実際、終盤、イラクで息子が死んだ母親がホワイトハウスに足を運ぶくだりで、そこで涙を流す母親に声をかける女性の言葉はブッシュ支持の冷たいものだったしなぁ(それにその母親だって息子が死ぬまでは理解出来てなかったわけだし)。

結局、本作は「片方の視点」しか持っていない代物(しかも浅い感情論)。そんなものはブッシュ肯定派にとっては脅威でもなんでもない。本質をえぐり出したものをその眼前にさらすのがジャーナリストじゃないのかね。観る価値なし。



さて、もうすぐ大統領選挙。ブッシュ批判の声も増えてますがどうなることやら。日本だって田舎的思想の場では自民党が相変わらず強かったりして変わらないし。

それにしても同党だからとはいえシュワちゃんがブッシュ側にいるとただの筋肉バカに見えてなんか悲しいなぁ。

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