ザ・リング

●ザ・リング

監督:
  • ゴア・ヴァービンスキー(『マウス・ハント』)
出演:
  • ナオミ・ワッツ(『マルホランド・ドライブ』)
  • デイヴィッド・ドーフマン(『偶然の恋人』)
  • マーティン・ヘンダーソン
  • ブライアン・コックス(『レッドドラゴン/レクター博士の沈黙』)



想像以上にまとも…というか日本版『リング』まんまですね。一応、「馬の自殺」といった脚色部分もありますが、《リングビデオ》の映像にしてもあそこまで印象が変わらないままとは思いませんでした。

日本映画のハリウッドリメイクといえば近年の『GODZILLA』がどうしたって思い出されますが、あそこまでオリジナルを壊したモノを本作では逆に観たかった…と思うのは、私が既に日本版『リング』を観た身だからなんでしょうね、きっと。

とはいえ、いわゆるハリウッド製の薄っぺらいホラー映画になる様も容易に想像出来るだけに、本作はアメリカの観客が観るモノとしては非常に完成度が高く仕上がっていると思います。

でも、既に『リング』を観た日本人が観るとなると、これほど意味の無い映画もないかもしれませんね。正直、私は日本版とは異なるラストのためだけに観ましたが、それすらもアレでは……。



ラスト案は4つあったと聞きますが、こうなると日米の親子関係の違いからボツになった「日本版ラスト」、無差別テロを想起させるためボツになった「レンタルビデオ店にビデオを置く」以外の、残るもうひとつのラスト案がどんなモノだったのか気になるぅと言いたいところですが私はもう別にいいかなぁ。

日本版の50倍の製作費を掛けたそうですが、逆に言えば50分の1でも十分作れるんだと証明されましたね。ここまで同じ仕上がりのモノを観るとハリウッドの金の掛け方が異常に高いのだと気付かされましたよ。

まあ、題材や感覚が日本的なせいもあるとは思いますが。



さて、本作を単体で評価すると……怖くなかったです。ホラー映画というよりオカルト映画と呼ぶべきジャンル作品だと思いますが、まったく怖がれませんでした。私は日本版『リング』も世間が言うほど怖いと感じなかった身なのですが、その比ではないですね。

このハリウッド版が初見だったとしたら?と想像もしてみますが、やはり普通。テレビからサマラ(貞子)が抜け出る場面などは日本版の方が断然いいです。あのシーンではノアと一緒になって後ろに下がりたい気持ちにさせてくれないと駄目でしょう。

どうも全体的に淡々としているんですよね。でも、それってアメリカ人の恐怖の「間」が日本人とは違うせいなのかもしれません(なのにテイストは和だからギャップが更に生まれて…)。もっと身の毛もよだつモノが観たかったです。

う~ん、CMで泣いているあの人はよっぽどいいお客さんですよね。ある意味、羨ましいです(笑)。



個人的には松嶋菜々子があまり好きではないのでハリウッド版だけ観れればその方が良かったかなぁと思ったりなんかしちゃったりして。

結論…日本版『リング』を観た人は観る必要なし。

★★★

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