サイレントヒル

●サイレントヒル

監督:
  • クリストフ・ガンズ(『ジェヴォーダンの獣』)
出演:
  • ラダ・ミッチェル(『ピッチブラック』)
  • ジョデル・フェルランド(『ローズ・イン・タイドランド』)
  • ローリー・ホールデン(『マジェスティック』)
  • ショーン・ビーン(『フライトプラン』)



ローズとクリストファーの養女シャロンは度々夢遊病のように彷徨っては、うなされるように「サイレントヒル」と口にしていた。そんな娘を救いたい一心のローズはサイレントヒルが実在の街であることを突き止めると、反対する夫には内緒で娘を連れて車を走らせた。だが、ふいに道に現れた少女を避けた車は山腹に衝突しローズは気を失う。ローズが目覚めた時、目の前には霧が広がっていた。廃墟の街サイレントヒル──30年前に一体何があったのか……。


……う~ん。よく出来てる、本当によく出来てるんだけど、私は怖さも気色悪さも一瞬たりとも感じることが出来なかった。

宣伝では「怖い」映画のように見せてたけど、本作は実は「気持ち悪い」映画。なので怖がれないことは問題ないけど、気持ち悪がれないのは駄目でしょ。

一応「サイレントヒル」映像化としては見事な出来。クリーチャーらのおぞましい姿はゲームで見たそれそのまま。物語はゲーム「サイレントヒル(1)」を、主人公を父親から母親に変えたものだと聞いたような気がしますが、私は「サイレントヒル2」しかプレイしたことがないので、その辺はよくわかりません。

映像自体は気持ち悪い方向で作られてたと思うけど、残念ながら観ている人間の感覚を酔わせる力は無かった。

それは「痛さ」の感覚の欠如のせい。どれだけ生皮を剥ごうが火炙りにしようが痛さを感じさせなければ無意味。まあ、あれが「PG-12」という枠の表現の限界なのかもしれないけど。エグい映像はチラ見せだし。それにCGはやはりCGということか。

クオリティが高いのに気持ち悪くない映像って、まるでアニメ作品のよう。そういや最後のアレの姿とかってアニメでよく見る系譜かも。



映像的には何ひとつ心に爪を立ててはくれなかったけれど、「盲信」の恐怖にはそれなりに嫌悪感を感じさせてもらえた。

人は自らの弱さを隠すために別の弱い者を探し牙を向ける。自らの弱い心に気付かぬために何かを盲信する。サイレントヒルに縛られている者たちの愚かさ。その愚かさが奪う命……。なんだか近頃の日本みたいだ。



結局、凡庸な作品に終わったかなぁ。サイレントヒルというなら、もっともっとも~っと気分を悪くさせる作品を希望。

★★

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