ダーククリスタル

●ダーククリスタル

監督/製作/ストーリー:
  • ジム・ヘンソン(『セサミストリート』)
監督:
  • フランク・オズ(『イン&アウト』)
声の出演:
  • スティーヴン・ガーリック
  • リサ・マックスウェル
  • ビリー・ホワイトロー
  • ブライアン・ミュール
  • マイケル・キルガリフ
  • バリー・デネン



1000年前、平和を司るクリスタルが割れ、その欠片が1つ失われた。それ以来現れた2つの生物──邪悪な《スケクシス》と善良な《ミスティックス》。光を失ったクリスタル(ダーククリスタル)のある城を牛耳ったのはスケクシス。ミスティックスは城から逃れ、平和に暮らしていた。

スケクシスに一族を殺されたゲルフリン族のジェンはミスティックスに育てられた。ミスティックスの長老の命が残り僅かの中、ジェンは救世主に選ばれる。長老の死を看取ったジェンは長老が残した言葉を頼りに旅に出る……。


登場キャラクター全てがマペット人形によるファンタジー作品。本作の魅力は劇中の世界の全てを創造したことの素晴らしさに尽きる。その世界に生きる異形の生物のみならず植物にいたるまで異世界の構築を怠っていない。



ただし映画としての完成度となると話が違ってくる。主人公が完全な狂言まわしで終わっており、物語の脆弱さが目立つ。DVD収録のメイキングを見ればそれも納得で、とにかくまずは世界観の構築から始め、物語は後から考えたとのこと。

主人公ジェンは一度も能動的に(主人公として)動くことがなく、活躍と呼べるのはクリスタルに飛び乗ったぐらいじゃなかろうか?

そんな主人公の代わりに大活躍するのがヒロインのキーラ。ジェンを導き、ランドストライダーを駆り、背中から羽根を生やし、1人捕らえられ、クリスタルの欠片を必死にジェンの手へ返す。今なら完全に萌えでしょ(笑)。

(確か昔、出渕裕がどこかの雑誌でキーラのイラスト書いて「惚れた」風なコメントをしてたような記憶が。そういや『ロードス島戦記』のエルフのディードリットっぽい容姿だし)



このマペットの実在感はCGでは出ないもの。でも製作風景の煩雑さを見るともはやこんな作品は作られないんだろうなぁ。本作はマペット作品の究極にして至高。そういやイギリスには他に『サンダーバード』もあるし、人形劇スタイルが異常進化したのは国風なのかもしれませんね(日本におけるアニメの異常進化みたいな感じ)。

この頃の作品では『ラビリンス/魔王の迷宮』を思い出したけど、あれも確かジム・ヘンソン作品だったっけ。

共同監督のフランク・オズって、『スターウォーズ』のヨーダの操演と声を担当してた人だったよなぁと記憶が曖昧なのでフィルモグラフィーを見てみたら、出演、監督、かなり何でもやる人でビックリ。『ビッグムービー』の監督だったとは気が付かなかったなぁ。コメディ作品ならまだしも『スコア』なんてクライム物まで撮ってるし。



映画としては勧めにくい中身なれど、映像は一見の価値あり。
CG映像しか見たことないような今の人たちにも観てほしいですね。

ちなみにDVDに吹替が収録されてないのが不満。こういう作品こそ吹替は必須でしょ。とりあえず私のイメージは、ジェンが田中真弓で、キーラが横沢啓子、長老が永井一郎、将軍が大塚周夫、侍従長が三ツ矢雄二ってトコかな。将軍はもっと低い感じなんだろうけど容姿が小ズルそうなんで。
[追記]あ、大塚周夫は皇帝にして、将軍は磯部勉ってのもアリだな。

★★★★

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