ダークネス

●ダークネス

監督/脚本:
  • ジャウマ・バラゲロ(『ネイムレス無名恐怖』)
出演:
  • アンナ・パキン(『ピアノ・レッスン』)
  • レナ・オリン(『ナインスゲート』)
  • イアン・グレン(『トゥームレイダー』)
  • フェレ・マルティネス(『オープン・ユア・アイズ』)
  • ジャンカルロ・ジャンニーニ(『ミミック』)



40年前に起こった7人の子供の失踪事件。必死の捜索が行なわれたが見つかることはなかった……ただ1人の少年を除いては。その少年は極度のショック状態で意味不明の言葉を呟くのみだった……。
そして40年後。ある一家が父親の精神療養のため、祖父のいるスペインに引っ越してきた。しかし、その父親は10年ぶりの発作に襲われ、それ以来《何か》が始まった……。


当初は、どうにもハッキリしない展開で、こりゃ平凡なB級ホラーかなぁと思ってました。

展開として、父親が徐々に異常な行動をする様になるわけですが、発作後に病院から帰宅した時はまだまとも。しかし、その段階で家屋敷に不安を憶える長女の言葉にいきなり母親がキレます。私は思わず「?」となりました。

その後も母親は狂気の様(さま)で正気の立場に居り、私は思わず「これは役者の力不足か?はたまた監督の演出違いか?」などと考えていました。あからさまに異常な父親がいるのだから、母親は父親の狂気に気が付かない普通の人物として描かれる方がいいのではないか、と。

加えて心霊物なのかクリーチャー物なのかが曖昧な描写の類いは、もはや「チグハグな出来」という感想を後押しするばかりだったのですが……しかし! 緊迫した屋敷内から静かに閉じるオチまでの流れ具合を見て、少々評価が変わりました。

ラストを観た後に本作をかえりみて、最近すっかり忘れていた系統のホラーの肌触りというか作風というか、そういったものを思い出しました(個人的には『デモンズ'95』のオチを)。なので、これはこれでアリかな?と思い直した次第です。



先入観があったなぁと反省。とはいえ中盤までの展開に古くささを感じるのも確かなので手放しで褒められませんけど。

クライマックスで判明する○○の存在と行動は、傑作スリラー『隣人は静かに笑う』で感じたそら恐ろしさに通じるものがあり、「げに恐ろしきは人」なのだと思わせてくれます。一見の価値はあると思いますよ。

★★★

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