チェンジング・レーン

●チェンジング・レーン

監督:
  • ロジャー・ミッチェル(『ノッティング・ヒルの恋人』)
出演:
  • ベン・アフレック(『パール・ハーバー』)
  • サミュエル・L・ジャクソン(『交渉人』)



いや~、よく出来てます。人種も境遇も違う2人の男の人生が、ある《車線変更》で交錯する様をサスペンスフルに描く秀作。最後まで展開が読めなくて楽しめました。

チェンジング・レーンというタイトルは単に「車線変更」というよりも「運命の分かれ道」というべきもの。本作ではそれが何度か訪れます。



ベン・アフレック扮する若手弁護士ギャビンは、所属する事務所に1億7千万ドルもの大金が入るかどうかの重要な案件で裁判所へと急ぎます。しかし、遅れまいとして高速道路で無理な車線変更をしたことから歯車がズレ始めます。

ギャビンの車はサミュエル扮する低労働者階級のギブソンの車と接触。ギブソンもまた同様に子供の親権をかけて裁判所に急いでいましたが、彼の車は分離帯に正面から突っ込み、オシャカになってしまいます。

最初の運命の分かれ道。

ギブソンはきちんと示談の手続きを申し出ますが、急ぐギャビンは白紙の小切手を渡してとっとと現場を後にします。
「ついてなかったな」
ギャビンはそう言い残し、車が壊れて立ち往生するギブソンを高速道路に置き去りにします。

ギャビンのこの最悪な対応で、もちろんギブソンは裁判所に遅刻し親権を失い、ギャビン当人は落とした重要な書類をギブソンの手から取り戻すことを難しくしてしまいます。

そして、決定的な運命の分かれ道。

2人は同時刻に別々の《分かれ道》に対峙します。
ギブソンは禁酒を破り全てを諦めてしまうのか?
ギャビンは違法なハッカーの手を借りてしまうのか?
ドキドキです。ターニングポイントです。そして、ギブソンがアルコール依存症から取り戻した人生を守ったのに対し、ギャビンは焦るあまり違法な手段に手を染め人の道を見失っていくことになります……。



私が最もやられたのはギャビンと彼の妻とのレストランでの会話シーン。あそこが綺麗ごとだったらつまらない作品に堕ちていたでしょうね。私はあの場面でようやくギャビンへの感情移入が成立しました。

同様に、ラストが大団円だったら嘘くさくて冷めるよなぁ…などと思って観ていましたがリアルな決着に納得。地味で真面目になりがちな内容をとてもテンポよく仕上げており、最初から最後まで飽きさせません。お勧め。



ちなみに私の本作への裏興味は「やはりベン・アフレックは体育会系馬鹿にしか見えないのか?」だったのですが、見事にその通りで嬉しかったです(笑)。でも『トータル・フィアーズ』のジャック・ライアン役とは違い、本作では役柄が体育会系馬鹿弁護士なので見事なハマリ役でしたね(※一応、パンフには敏腕弁護士と書かれていますが、そうは全く見えない上に体育会系馬鹿の方が内容に合っていると思うので)。

★★★★

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