誘惑再び──韓流ドラマ『天使の誘惑』

韓流ドラマ『妻の誘惑』も残り10話を切りましたが、もう見るのがしんどくて仕方ない。人気が出て放送が延長された分、後半はグダグダになると聞いてはいたけどここまで酷いとは。(前記事



『妻の誘惑』(BS朝日/月曜夜10:00)

妻の復讐劇とやらが面白そうだったから見たのに、期待した知略を巡らせる展開はゼロ。序盤のじれったさを我慢したら終盤は別のじれったさでイライラさせられてます。楽しめたのは主人公ウンジェが別人に成りすまして元夫ギョビンを誘惑する中盤ぐらいか。

復讐は全体的にぼんやり。元夫ギョビンと元親友エリの犯罪を白日の下に晒すかと思いきや、流産した赤ん坊の命の分も償わせると言って警察から釈放させたり(韓国の警察はアテにならないのがデフォだけど)。エリとの仲を壊して、ウンジェが復讐のためギョビンと再び結婚した辺りから攻守が入れ替わって行き当たりばったりになった気がする。

必ずケータイを置き忘れ、必ず立ち聞きされる雑な展開。ウンジェは証拠を見つけると、何の策も練らずにエリの元を訪ねて、証拠を私の手で明らかにされる前に自首しなさいとか皆に正直に打ち明けなさいと言うばかり。毎度毎度「最後の猶予をあげるわ」と言うが、何度猶予をあげれば気が済むのか。

そして、エリは改心するはずもなく、対抗策を練られて証拠は役に立たなくなるオチ。この繰り返しで『妻の誘惑』は出来ています。

エリが胃ガンを患ったことに対して「何も悪いことをしていないのにどうしてこんな目に」と平気で口にする点など、やっぱり韓国人の感覚はわからん。いや、お前、悪いことしかしてないやん。エリの恨みの理由は子供時代、家族旅行中にウンジェの親に呼ばれて帰る際に事故に遭って両親が死んだからだと明かしたけど、事故の原因は車内で物を投げて運転する父の視界を遮ったエリ本人だし。

今はオチの確認のためだけに見続けている状態です。



そんな中、同じく韓流ドラマで「自分を殺そうとした妻への復讐のため、全身整形をして別人になりすます夫」という非常によく似たコンセプトが目に止まったため思わずチェック。

『妻の誘惑』で「目元にホクロ」や「火傷の痕」などで別人だと言い張る展開は強引だと思っていたので、こちらの作品の方がしっかりしてるんじゃないかという期待を抱いたわけです。それが……↓



『天使の誘惑』(TBS/月~金曜朝10:05)※終了

「主人公ヒョヌは大手家具ショップの跡取り息子。デザイナーのアランと結婚したが、彼女の目的は両親の死に関わるヒョヌの父親、ひいてはヒョヌの家族全てへの復讐だった。アランは事故で植物状態となったヒョヌを火事に偽装して殺害するが、実はヒョヌは意識を取り戻し脱出していた。ヒョヌは全身整形で別人アン・ジェソンとなり、アランへの復讐を始める──」

とりあえず全21話ということもあり、展開も早く序盤は良かった。
ところが中盤を過ぎた辺りからこちらも復讐方法がぼんやりしはじめ、いつの間にか正体がバレるかどうかのやりとりばかりに。そんな時、たまたま本作のスタッフを調べてビックリ。

脚本:キム・スノク(『妻の誘惑』)

……って、脚本同じ人じゃん
『妻の誘惑』がグダグダなのは無理な延長のせいかと思いきや、実は単にこの人のスキルの問題だったのか。終盤のどこを向いているかわからない展開はある意味必見モノ。もう放送は終わっているけど、どうせ韓流はBSとか他局で何度でも再放送するでしょ(※既にBS-TBSで木曜夜10時に放送中)


《以下、ネタバレ注意》


結局、ヒョヌの母親が全ての元凶じゃん。若い頃に夫に人間扱いされなかった点だけは免罪符になるけど、それで「浮気」「隠し子出産」「口封じに殺人」「隠し子にわざと冷たく当たったことで彼を復讐鬼に」「ふいに家を飛び出し、夫が車に轢かれ下半身不随」「事故っぽく自殺したことでアランが疑われアラン死亡」というのは酷すぎる。

それでいて自分は悲劇の女ぶってメソメソする。私が死ねばいいのよと言いつつ死なず、なんだかんだで皆に許された後、次男が結婚した直後に自己満足で死ぬ。登場人物らはもっとこの母親を責めていいと思うのに、韓国の「親が第一」文化では母親の罪はスルー。こういうところは本当に理解し合えないと思った。

またジュスンに対して「一度でいいからお母さんと呼んで」と口にするところなど、どれだけ他人の心に甘えているのかと。まあ、そんな人間だからこそ最後も周りのことを考えもせず自殺していると考えると逆に理屈に合うのか。


あと最後でツッコみたい点をいくつか。

技術も何も知らないただの主婦が作業車のネジを緩められるわけなかろうに。浮気相手が手伝ったとかならわかるけど……。

アランの陳情書を集めるのはいいけど、その間、逃亡生活を続けたら心証は悪くなるだろうに韓国は違うのかな。普通は素直に出頭し、刑務所等に収監されている間に減刑を求めるよう働きかけると思うのだが……。

アランは自分のわがままの結果、両親が事故現場にいたことから「自分の罪悪感を他人になすり付けていたのかも」と語るが、『妻の誘惑』のエリと真逆だよね。エリは自分が事故を引き起こしたのに対し、アランは事故を起こした犯人が別にいるのだから恨むのは間違ってないだろうに……。



最後の着地点が納得できればまだマシになるのだけど、『天使の誘惑』は最後の最後まで母親の行動がネックだった。さて『妻の誘惑』はどうなることやら。

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