クラーケンフィールド/HAKAISHIN

●クラーケンフィールド/HAKAISHIN

監督:
  • ティボー・タカクス(『アルマゲドン2011』)
出演:
  • チャーリー・オコンネル(『ダブルヘッドジョーズ』)
  • ビクトリア・プラット(『ハウス・オブ・ザ・デッド2』)
  • コリー・モンティス(『Glee(TV)』)
  • クリスティ・アンガス(『ジェイソンX』)
  • ジャック・スカリア(『アースクエイク』)



とある家族がクルージング中に謎の巨大生物に襲われ、少年1人だけが助かった。それから二十数年後、海洋調査をしていた女性考古学者の船もまた謎の巨大生物に襲われた。かつての少年は大人になった今も両親の死を調べており、このニュースを見て現場へと飛ぶ。また女性考古学者が探す古代の宝を我が物にしようと企むライバル男も現れて事態は悪化していく……。

酷いC級作品。
邦題は『クローバーフィールド/HAKAISHA』に便乗して付けられただけで中身はまったく関係なし。(原題『DEADLY WATER』)

以下、ネタバレありきで書いていくのでご注意。



展開は行き当たりばったりで人の死が無意味すぎ。中盤で無関係のボートが襲われるシーンが唐突に入りますが、その前後に(というか物語全体で)一般への巨大イカへの注意喚起がされる様は皆無。パニック物として構造的な欠陥があります。

クライマックスで女性考古学者助手の女子学生が巨大イカに引きずり込まれて死ぬのも物語上無意味すぎて酷い。ライバル男の部下もクラーケンに殺されるためだけに登場する存在が多すぎて、誰が死んで戦力は何人残っているかが把握できません。

巨大イカ=クラーケンが人を襲うモンスターパニック部分と古代の宝を巡るドラマ部分がバラバラで物語は散漫。肝心の巨大イカも人を襲うさまに緊張感が無く盛り上がりません。

最後、海中に引きずり込まれた女性考古学者は何故か生きており、全滅と思いこんでその場を去ろうとしていた主人公の小舟が拾い上げてハッピーエンド。2人はイチャイチャ……って、アンタの学生が2人も死んでるんやぞ、と腹が立つこと請け合いです。

ネタ映画にも仕上がっていないので見ないことをお勧めします。



一応、まともになるように構成しなおしてみます。

  1. 少年が1人生き残った事件。

  2. 二十数年後、女性考古学者一行が調査をしている。
  3. 寄港したところにライバル男が男女2人の部下を連れて現れる。
  4. 男は助手の男子学生に買収を持ちかける。

  5. 再び女性考古学者が出港、クラーケンに襲われる。
  6. ニュースが報じられ、主人公の目に止まる。
  7. 主人公は自分の船で駆けつける。
  8. 主人公は目的を隠してクルーとして雇ってもらう。

  9. 調査でマスクを発見。
  10. 男子学生は情報をライバル男に売る。
  11. ライバル男の工作で調査船が爆破される。
  12. 諦めていた女性考古学者の前に自分の船で現れる主人公。
  13. 主人公は自分の目的を彼女に明かす。

  14. 調査ポイントにライバル男が先にいて邪魔をしてくる。
  15. クラーケンが襲ってきて敵が次々食われる。
  16. 女性考古学者は古代の宝を発見し、船へ逃げ帰る。
  17. 主人公は海底へ避難。

  18. 船ではライバル男が待ち構え、助手の学生が人質に。
  19. 宝を取られ、銃でマスクの在処を教えろと迫られる。
  20. 男子学生の裏切りが発覚するも女子学生を庇って死亡。
  21. 女子学生に銃が向けられ考古学者はマスクの在処を吐く。
  22. 男女2人の部下がマスクを主人公の船から回収、船を爆破。

  23. ライバル男が男部下に出航を急がせる中、エンジン故障。
  24. 主人公は船に潜入、考古学者らを助け出そうとする。
  25. 男部下に見つかり取っ組み合い。
  26. ウインチで吊られたところをクラーケンが襲い男部下死亡。

  27. ライバル男と女部下が女子学生を人質にボートで逃走を図る。
  28. そこをクラーケンに襲われライバル男と女部下死亡。
  29. 古代の宝は海底へ。
  30. 船に迫るクラーケンにライバル男の用意していた武器で対抗。
  31. ウインチでクラーケンを封じ込め、射殺成功。
  32. 重みで沈む船からボートで脱出する3人。

  33. 一夜明け、SOS信号で救助が来る。
  34. クラーケンは古代の宝の守護者だったのかもと話す。
  35. 主人公はマスクだけは確保していて考古学者は喜ぶ。
  36. END。

  37. と思いきや、海底に沈む古代の宝の前を巨大な影が横切るEND。

こんな流れなら良かったんじゃないでしょうか。

ライバル男は登場を早めて物語の軸に。
助手の男子学生の買収ははっきりと明示してサスペンス要素に。
女部下は幹部キャラとして死ぬのは終盤に。

女性考古学者の船が爆破された際に、主人公は保険を元手にした金で船を用意しますが、だったら何十年も事件を追っているならそもそも自前で船の1艘も持っているべきでしょう。

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