トリプルX

●トリプルX

監督:
  • ロブ・コーエン(『ドラゴンハート』)
出演:
  • ヴィン・ディーゼル(『ピッチブラック』)
  • アーシア・アルジェント
  • サミュエル・L・ジャクソン(『チェンジング・レーン』)



面白かったぁ。ストーリーとかテーマとか、深みなんてモノとはまったく無縁の壮快アクション映画。

自らの危険なスタント映像をネットで販売しているエクストリーム・スポーツのカリスマ的存在の主人公が、その卓越した能力に目をつけられ、無理やりスパイをやらされるハメに……。



とにかく主人公の描き方が上手い。
序盤、上院議員の車を盗み、あまつさえ橋ゲタからその車ごとダイブしてしまう……というアウトローぶりを見せつけますが、その上院議員もあまり誉められた人物ではないことをスタント撮影用のカメラに向けて喋ることで、それは「天誅」に類する行為のように見えます。

その後、国家安全保障局の強引な「テスト」で単なる筋肉馬鹿ではない判断力と行動力を示し、主人公としての素養を十分持っていると観客を納得させながら話は進んでいきます。この辺りの畳み掛けは他に類を見ません。

また映画冒頭では「敵組織へ潜入するタキシード姿のスパイ」が登場。アイテムを駆使する様など誰が見ても007風の彼は、敵組織=若者文化の中にある現代犯罪事情に潜入するには時代遅れとばかりに殺されてしまいます。

この前フリは必要かつ重要です。どんなに卓越した能力があろうとも「なぜ一般人の、それもアウトローをスパイにしなければならないのか?」を観客に納得させなければお終いですからね。



クライマックスのカーチェイスシーン以降が少々練り込み不足(せっかくの車積装備をもっと活かして欲しかったし、兵器の特性からオチが読めすぎる)で残念ですが、ここまで十分楽しめたので許容範囲。

最近、何故かスパイ映画が増えてますが、本作は痛快ヒーロー路線のトップに立つ快作だと思います(それに最近のハリウッド製品にあって、アメリカ万歳を露骨に掲げていない点も良)。

続編も当然のように作られるそうですが次回ももちろん期待したいですね。

★★★★

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